何を読んでも何かを思いだす

人生の半分はフィクションでできている。

「わたしはわがままだからお勤めには向かないわ。」

一昨日、昨日、今日と3連休だった。 私の仕事は何人かの同僚とローテーションが組まれているタイプのもので、休日も一般のカレンダー通りではなく普通に平日が休みになったりするのだが、連休というのはそんなに多くない。 しかし今は比較的に仕事が暇な時期…

冬将軍に申し上げる

休日の朝、8時ごろに目を覚ましてトイレに行く。 窓から外を見ると、昨日(木曜日)積もった雪は一日で消え、今日はまた少し寒さが緩んでいるようだ。 そのまま朝食を食べればいいのに、なんとなくまた寝床に戻ってうつらうつらしてしまう。 昨日と一昨日は…

経年劣化

「ヤフオク」でブックカバーを買った。 単行本用の布製のやつで、出品者の手作りである。そういうのを年に一枚ずつぐらい買っている。 以前は書店でもらう紙製のブックカバーを使っていたのだが、最近はネットで新刊を買うことが多くなったのでなかなかもら…

ブログはタイムカプセル

「はてな」の今週のお題が「自分に贈りたいもの」ということなのだけど、このブログを長く読んでくれている人なら「あんたのことだから、どうせまた本なんだろ?」と思うかもしれない。 ああ、その通りだ。 実際に本以外にあまり欲しいものが思いつかない。…

買い物は毎日したい派

仕事帰りに毎日のように通っているスーパーがある。 その入り口近くに3台の自動販売機があって、冬になるとそのうちの2台に缶のおしるこが入る。私はこれが好きで、来るたびに、ということは毎日のように買って飲んでいる。ささやかな冬の楽しみだ。 ところ…

「ただ知りたいだけだ」

前回、岡崎武志、古本屋ツアー・イン・ジャパン編『野呂邦暢 古本屋写真集』(ちくま文庫、2021 )という本について書いた。 paperwalker.hatenablog.com この本の元版は2015年に盛林堂書房から刊行されたもので、このちくま文庫版はそれを増補再編集してい…

同好の士

昨年の10月から12月にかけて古本関係の新刊(まぎらわしい)が立て続けに刊行された。 なかでも嬉しかったのは岡崎武志、古本屋ツアー・イン・ジャパン編『野呂邦暢 古本屋写真集』(ちくま文庫、2021 )である。 この本は2015年に盛林堂書房から刊行された…

絵葉書を読む(その10) ミシン

『絵葉書を読む』第10回。今回の絵葉書はこちら。 シンガー製ミシンの広告絵葉書だ。 シンガーは1850年からミシンを製造しているアメリカの代表的なミシンメーカーである。 ミシンが日本に入ってきたのは江戸時代末期のこと。 嘉永7年(1854年)、ペリーが二…

負けることの可愛さ

ちょっとしたきっかけがあって田山幸憲『パチプロ日記 I 』(白夜書房、1995 / 旧版1990)を読んだ。タイトルの通り田山さんはパチプロ、つまりパチンコで飯を食っている人だ。(2001年他界) これはその田山さんの1990年(平成2年)の3月から5月までの三ヶ…

相続はお早めに

3年前に父が亡くなった時、遺産相続のあれこれを行政書士に頼んだ。多少お金がかかってもプロに任せたほうが安心だと思ったからだ。 私には姉が二人いるけれど、事前に話し合いは済んでいたので相続は簡単に終わるはずだった。まあ、遺産といっても貯金がい…

一番よりNo.2

いつも利用している動画配信サービスで、『ジョジョの奇妙な冒険』(荒木飛呂彦)の第3部「スターダストクルセイダース」のアニメを見ている。 この第3部にホル・ホースというキャラクターが出てくる。 西部劇に出てくるようなカウボーイハットに拍車(ギザ…

ultra sale

昨日、久しぶりでブックオフの「ウルトラセール」に行ってきた。本が全品2割引になるというアレだ。 以前はこの年3回(正月、ゴールデンウィーク、お盆)のセールは欠かすことのできない年中行事で、わざわざ前日に下調べして臨むほどの気合の入れようだった…

新年の挨拶 2022

あけましておめでとうございます 今年もよろしくお願いします 「はてなブログ」で3回目の新年の挨拶をすることができました。 飽きっぽい私としては奇跡的なことです。 これもひとえに記事を読んでくれるみなさんのおかげです。 ありがとうございます。 今年…

2021年のブ活をふりかえる

ありがたいことに今年も一年ブログを続けることができた。 今年はこれが最後の更新になるので、今回は2021年のブ活(ブログ活動)をふりかえってみたいと思う。 今年は(この記事を含めて)79件の記事を書いた。昨年が87件なので1割ぐらい減っている。 更新…

毎日のことだから

ようやく土井善晴『一汁一菜でよいという提案』(新潮文庫、2021 / グラフィック社、2016)を読み終わる。 単行本が出た時に話題になったから気になってはいたのだが、ずっと先送りしていた。それが先日文庫化されたので、これを機会に読んでみた。 はてな…

「読む」と「インプット」

最近よく目にするようになったなと思う言葉に「インプット/アウトプット」というのがある。 もともとはコンピュータ関係の言葉で「入力/出力」という意味だったはずだが、それが人間にも使われるようになって、知識や情報を得ることを「インプット」、表現…

仕事と自由

もう何度も書いていることだけど、二十代の頃、無職でぶらぶらしていた時期がある。 理由はいくつかあったのだが、その根底には「できるだけ他人と関わらずに自由でいたい」という身勝手な気分があったのだと思う。(まあ、今もそういう気分がないわけではな…

「有意義な休日」について

休日の終わり、「ああ、今日もまた無駄な一日を過ごしてしまった」と軽く自己嫌悪に陥ることがよくある。 遅い時間に起きて、だらだらしていたらいつの間にか部屋が暗くなっていた、なんてことはしょっちゅうだ。 その度に休日をもっと有意義に使わなければ…

愚痴も芸のうち

仕事が地獄である。 毎年12月は繁忙期でたいへんなのだが、それでも去年と一昨年は休日にブログを書くくらいの精神的余裕はあった。しかし今年はイレギュラーな事情からそれに輪をかけて忙しく、休日も気力体力が尽き果てたままぐったりしている。 「忙殺」…

寝るより楽はなかりけり

最近、休日の起床時間がだんだん遅くなっている。 寒くなってきたことに加えて、いま仕事がきつい時期なのでその疲れが出ているのだと思う。 今日も8時過ぎに目が覚めたが、そのままうつらうつらと布団の中にいて、10時ぐらいにトイレが我慢できずにしかたな…

冷蔵庫がある生活

川上卓也『貧乏という生き方』(WAVE出版、2010)という本を読んだ。(なぜそんな本を読んでいるかはお察しください) その中に「ああ、憧れの無冷蔵庫生活」という一項があって、そこで著者は、節電・節約のために冷蔵庫のない生活を目指していろいろ工夫し…

絵葉書を読む(その9) 歌は世につれ

『絵葉書を読む』第9回。今回の絵葉書はこちら。 『東京市電車』 昔の東京の路面電車の乗車風景なのだが……実は今回の話はこの絵とは直接関係がない。表の通信文に興味をひかれて購入したのだ。さっそく引用してみよう。(旧字・旧仮名遣いは現代的に改めた)…

冬が来る前に

数日前の雨以来すっかり寒くなってしまった。 もう秋の余韻を楽しむような余裕もなく、すぐにでも冬がやってきそうだ。 そんな季節に必ず頭の中で流れる曲が紙ふうせんの『冬が来る前に』である。(そのまんまだけど) www.youtube.com この曲が脳内再生され…

共産趣味

誰がつくったのかは知らないが「共産趣味」という言葉がある。 「主義」じゃないですよ。あくまで「趣味」。 ちゃんとした説明はWikipediaに丸投げするとして、私が理解している範囲で言うと、これはつまり、共産主義や左翼思想などを真面目に研究するのでは…

だれも買わない本は……

編集者でライターの都築響一さんにこんなタイトルの本がある。 『だれも買わない本は、だれかが買わなきゃならないんだ』(晶文社、2008) 内容は書評と、本や書店に関するエッセイなのだが、とりあえずそれは置いといてこのタイトルがすばらしい。 すばらし…

「読書週間」の標語を読む

毎年10月27日から11月9日までの2週間は「読書週間」ということになっていて、この期間に読書や本に関するイベントが多く開催される。 この「読書週間」の歴史は意外に古く、その前身にあたる「図書週間」が制定されたのは1924年(大正13年)のことだ。その後…

老いも若きも

前回、「はてなブログ」の特別お題「10の質問」に答えてみたのだが、このお題はけっこう書きやすいようで、たくさんの人が記事を寄せている。専用のページを見ると、現時点で700件以上の記事が挙がっている。 これを読んでいくのがけっこう楽しい。 blog.hat…

お答えします

「はてなブログ」10周年、おめでとうございます。 私はまだ2年半ほどのつきあいで、はてなの端っこの方にひっそりと棲息している書き手ですが、謹んで御祝い申し上げます。 さて、挨拶はそんなところにして、10周年記念で特別なお題が出ているので私も参加し…

ソビエト横断ウルトラクイズ

前回の記事で、70年代の後半から90年代の初めにかけて開催・放送された『アメリカ横断ウルトラクイズ』が好きだった、という話をした。 paperwalker.hatenablog.com その記事を投稿した後に思い出したことがあるので、「おまけ」として書いておく。 昔、『ア…

アメリカに行きたかったころ

先日、46年続いたクイズ番組『アタック25』が終了した。 大人になってからはあまり見る機会がなかったが、10代の頃はわりとよく見ていたと思う。 昔(70年代後半から80年代)はこういう視聴者参加型のクイズ番組がけっこうあって、子どもには難しいところも…