何を読んでも何かを思いだす

人生の半分はフィクションでできている。

2020-11-01から1ヶ月間の記事一覧

買えない切符

明け方、こんな夢を見た。 私は東北のどこかに来ていた。 たぶん仕事で来たのだと思うが、その仕事も終わったようで、これから帰るところだ。 新幹線で帰るつもりで、駅にいる。小さめの駅だ。切符を買うために窓口に行くが、切符は券売機で買ってくれと言わ…

法事のこと

先日、父の三回忌を行った。 本来であれば、近い親戚に集まってもらって、お寺でお経をあげてもらった後に簡単な食事会をしたりするのだが、いまはコロナのことがあるので集まることはせず、私と姉たちだけでお寺に行った。 読経してくれたのは若いお坊さん…

路上の短歌

私は基本的にバイク(原付)移動なのだが、バイクに乗っている時間はいろいろな考え事をするのに適している。 まあ、考え事といっても私のことだから、取るに足らないどうでもいいことが大半だ。今夜なに食べようかなーとか、来月の岩波文庫なんだっけとか、…

それは誤解です

ある日、仕事の帰りに本屋に寄ったときのこと。 本を物色して、単行本、文庫本、漫画本をそれぞれ一冊ずつ持ってレジへ。レジには60代ぐらいの男性がいて対応してくれたのだが、そのとき、 「文庫にカバーをかけますか?」 と訊かれて(ん?)と思った。 も…

習字の時間

前回読んだ新保信長『字が汚い!』の中で、著者の新保さんは「小3ぐらいから中1ぐらいまで書道教室にも通わされたが、面白いほど身についていない」と書いていた。また、取材をした同年代の人たちの中にも子どもの頃習字を習っていた(けど字が下手な)人が…

字は人を表すか?

新保信長『字が汚い!』(文春文庫、2020 / 文藝春秋、2017)という本を読む。 編集者でありライターでもある著者は、あるとき自分の字の汚さにうんざりする。 ある企画の依頼状を、「アナログ世代編集者としては、ここぞという場面ではやはり手書きの手紙…

おしるこ、ダウンジャケット、冬の詩

昨日、仕事の帰りに本屋に寄って、ちょっとコーヒーでも飲もうかと自販機の前に立つと「おしるこ 」が登場していた。 今年ももうそういう季節になったのかと思う。(自販機のメニューで季節を感じるのもどうかと思うが) 私はこの缶のおしるこが好きで、冬の…