2022-06-01から1ヶ月間の記事一覧
前回、文学全集の端本(はほん)が好きだという話を書いたのだけど、それに関連して忘れがたい記憶があるので、ついでに書いておきたい。 いまから20年ぐらい前、このブログでもときどき書いている無職でぶらぶらしていた時代のことだ。 その頃の私の日課は…
ようやく尾崎一雄(荻原魚雷編)『新編 閑な老人』を読み終えた。 それで、もっと尾崎一雄を読んでみたいと思ったのだが、いま新刊で手に入るのはこの本と岩波文庫ぐらいしかない。 私はその岩波文庫も持っている(ような気がする)。それだけでなく、古い新…
引き続き尾崎一雄(荻原魚雷編)『新編 閑な老人』(中公文庫、2022)を読んでいる。 この本は短編と随筆で構成されているのだが、一番最後に「生きる」(1963)という短い随筆が収録されている。 この中で尾崎は「私は退屈ということを知らない。何でも面白…
いま「週刊はてなブログ」でこんな特集が組まれている。 blog.hatenablog.com タイトルを見て「あの頃? あの頃っていつよ?」と思ったのだが、上の記事の執筆者によるとこういうことらしい。 この特集を執筆している私自身も、インターネットの雰囲気は“あ…
尾崎一雄(荻原魚雷編)『新編 閑な老人』(中公文庫、2022)を読んでいる。 いままで尾崎一雄を読んだことはなかったが(でも本は何冊か持っている、はず)、荻原魚雷さんが好きなので読んでみた。 すると「退職の願い」(1964)という短編にこんな文章を見…
『絵葉書を読む』第12回。今回の絵葉書はこちら。 『ニッパハウス(向井潤吉)』 「ニッパハウス」とは、ニッパヤシの葉を屋根や壁の素材に用いた家のことで、フィリピンなど東南アジアに多く見られる。 この絵葉書はフィリピンから差し出された「軍事郵便」…