何を読んでも何かを思いだす

人生の半分はフィクションでできている。

2021-04-01から1ヶ月間の記事一覧

門前の小僧

「門前の小僧習わぬ経を読む」という言葉がある。 お寺の近くに住んでいる子どもは、(いつもお経が聞こえてくるので)習ってもいないのにお経を暗誦できるようになるということから、環境が人に与える影響の大きさを語った言葉だ。 別に悪い意味で使われる…

路地裏の古本屋のように、それから

「はてなブログ」の管理画面に「こよみモード」というのがあって、その月のカレンダーに投稿した日が表示されるのだが、そのカレンダーの下(もしくは右側)に「✖️月のあゆみ」と題して、過去のその月に投稿した記事の冒頭部分が表示されるようになっている…

立って半畳寝て一畳

学生の頃は6畳+4畳半(台所)のアパートに暮らしていた。 しかし整理整頓能力が皆無の私はその二間をきっちり管理できず、6畳の方は布団を敷くスペースを除いては本と物で溢れ(その布団も最終的には「万年床」になったのだが)、4畳半の台所は不要になっ…

積んで花実が咲くものか

少し前にこんなことを書いた。 paperwalker.hatenablog.com これはどういうことかというと、 まず昭和に刊行された「日本文学全集」を一組買って、第1巻から順に読んでいき全巻読破しようという壮大な計画である。 しかしその前提である中古の「日本文学全集…

文章の墓場

「はてな」の今週のお題が「下書き供養」というもので、これはつまり、いままで「下書き」として放置していた文章を公開してみようという企画だ。 そこで私も、どのくらい下書きの文章が溜まっているのかと管理画面で調べたところ、20個ぐらいの記事が書きか…

少し活動的な休日の短歌

最近、少し活動的になっている、ような気がする。 単純に暖かくなってきたからというのもあるが、ひょっとしたら薬で血圧が下がってきている(それでも基準よりは高い)ことと関係があるのかもしれない。 もっとも、活動的になったといっても、遠くの本屋に…

絵葉書を読む(その6) 晩春の別離

『絵葉書を読む』第6回。今回は……とにかく画像を見ていただきたい。 見ての通り、絵の面にびっしりと文字が書き込まれている。この文字は表の通信欄から続いているのだが、いったい何が書かれているのか? 実はこれ、島崎藤村の「晩春の別離」という詩を書き…