何を読んでも何かを思いだす

人生の半分はフィクションでできている。

2021-07-01から1ヶ月間の記事一覧

蓄財について

本多静六『私の財産告白』(実業之日本社文庫、2013 / 実業之日本社、1950)という本を読んでいる。 著書は林学(森林や林業に関する学問)の学者なのだが、その本業以上に投資家として、また蓄財術に関する本の著者として知られた人だ。 この本も、著者の…

味噌、白秋、台湾藻

スーパーで買い物をしているとき味噌が切れていたのを思い出して、いつも買っている味噌を手に取ったのだが、ふと思いなおしてそれを棚に戻した。 今日は普段買わない味噌を買ってみようと思ったのだ。 いままで使っていた味噌は大手メーカーのだし入り味噌…

絵葉書を読む(その8) もんぺ

『絵葉書を読む』第8回。今回の絵葉書はこちら。 『モンペ』(中原淳一) 「もんぺ」は、主に農山村の女性の仕事着として古くからあった袴状の着物である。(名称や細部の仕様は地域によって異なる) この「もんぺ」が広く全国的に知られるようになったのは…

お金の話

私の両親は、子どもの前でお金の話をしなかった。 いや、姉に対してはどうだか知らないが、少なくとも私の前ではしなかったし、するべきではないと思っていたようだ。 私は「末っ子の長男」として激甘に育てられたので、なにか欲しい物があると(高価な物で…

《日本の文学》第1巻『坪内逍遥・二葉亭四迷・幸田露伴』(その1)

以前予告していたように、中央公論社が昭和39年から45年にかけて刊行した日本文学全集《日本の文学》を読み始めた。 paperwalker.hatenablog.com 第1巻(第71回配本、昭和45年)には、坪内逍遥、二葉亭四迷、幸田露伴の3人の作品が収録されている。(ちなみ…