何を読んでも何かを思いだす

人生の半分はフィクションでできている。

「あの頃」のことは知らないけれど

 

いま「週刊はてなブログ」でこんな特集が組まれている。

 

blog.hatenablog.com

 

タイトルを見て「あの頃? あの頃っていつよ?」と思ったのだが、上の記事の執筆者によるとこういうことらしい。

 

この特集を執筆している私自身も、インターネットの雰囲気は“あの頃”と大きく変わったように思います。“あの頃”というのは、上の記事で紹介したように、個人の日記サイトが盛んだったような時代です。“あの頃”を思い返すと、「諸行無常」の四文字が脳裏をよぎります。

 

この前の特集の「純日記」もそうだが、どうも最近の「はてなブログ」は日記ブログを推しているようだ。そうした日記ブログの文化を「はてなブログ」らしさとも言っている。

もっともその一方で、収益化の始め方なんていうガイドをつくっているのは、少し矛盾があるのではないかという気がしなくもない。

いや、日記ブログでも収益化はできるから、矛盾ではないのだが、なんとなく両者は相反するもののような気がしてしまう。

 

 

私自身は「あの頃」のことを知らない。

なにしろ日常的にインターネットに繋がるようになったのがほんの4、5年前のことだ。それまでは携帯電話(ガラケー)さえ持っていなかった。デジタル原人もいいとこである。

しかし以前、鈴木芳樹『スローブログ宣言!』という本を読んで、インターネットで個人サイトが盛んだった時代やブログの黎明期について、知識としては少し知っている。

 

paperwalker.hatenablog.com

 

また、いまの「はてなブログ」でも、その頃のことを懐かしく回顧するような記事をときどき見かける。

そういう記事を読むと、なるほどその頃はおもしろい時代だったのかもしれないと思う。ネットの世界に活気があるというか、奇妙な情熱に溢れているというか、そんな感じがする。そして自分自身が「遅れてきたオッサン」のような気がしてくる。

しかし昔を羨んでもしょうがない。

 

以前にも少し書いたことだが、私も日記ブログがブログの王道ではないかと思っている。

しかし私自身のブログは日記ブログではない。日記を書いてみたいという気もないわけではないのだが、なんというか、逆にハードルが高い感じがする。

日記というと毎日書かなければならないような気がするし、そんなに毎日書くべきことがあるはずもない。(毎日にこだわらなくてもいいのかもしれないけど)

しかし私のブログに日記的要素がまったくないかというと、そういうこともない。

けっこう「身辺雑記」的なことも書いているし、本の感想にしても、後になってみれば「あの頃あんな本を読んでたんだ」という記録になっているはずだ。

「純日記」ではないけれど、「準日記」ぐらいにはなっていると思う。

 

私は「あの頃」のことを知らないけれど、その頃に負けないくらいいまのブログを楽しみたいと思っている。