何を読んでも何かを思いだす

人生の半分はフィクションでできている。

買えない切符

 

明け方、こんな夢を見た。

私は東北のどこかに来ていた。

たぶん仕事で来たのだと思うが、その仕事も終わったようで、これから帰るところだ。

新幹線で帰るつもりで、駅にいる。小さめの駅だ。切符を買うために窓口に行くが、切符は券売機で買ってくれと言われる。

正面のロビーのようなところに券売機が4つ並んでいる。壁にはめ込まれているのではなく、昔の駅の公衆電話のように台の上に4つ置かれていて、それぞれに2、3人が並んでいる。

私はその中の1つの前に立つが、普通の券売機と違い、なんというか、昔のラジオを大きくしたような変な機械で、ツマミや目盛がたくさん付いているがそれをどう操作していいのかわからない。

まごまごしているうちに小柄なおばさんが割り込んできて、私は横にはじかれる。

 

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しかたがないのでまた列に並び、今度は近くにいた駅員に操作の仕方を教えてもらう。

まず機械に付いているダイヤルを回して目的地を選び、料金を自分で調べなければならないらしい。私はダイヤルを回し、「博多」もしくは「福岡」を探すが、これがぜんぜん見つからない。もう一度駅員に教えを請おうとするが、彼はどこかに行ってしまった。

何度やっても上手くいかず、私は困り果て、後ろに並んでいる人のこともあるのでいったん機械の前を離れる。

もう一度窓口に行って切符を売ってくれと頼むが、券売機を使えの一点張りだ。しかたなくまた列に並び……と、こんなことを何度も繰り返した。駅員たちは私を見てニヤニヤ笑っているように思えた。

どのくらい時間が経ったのか、さすがに堪忍袋の緒が切れて、私は「もういい! 歩いて帰る!」と言って駅を出た。

 

私は小高い丘の上の住宅街のようなところを歩いている。

さすがにこのまま歩いて九州に戻るのは無理があるなと思う。

するとそこに、バスのような、あるいは路面電車のようなものが通りかかったので、反射的にそれに乗ってしまう。

乗った後から(このバスは空港に行くだろうか?)と思っていると、近くにいた眉の薄い若い女性が私の心を読んだように「空港に行きますよ」と教えてくれる。

……そこで目が覚めた。

 

なんとも取り留めのない夢だが、夢の中の私はずっとイライラしていたようだ。

あんまりいい兆候ではないような気がする。ストレスだろうか。

疲れてるのかなあ。