家の敷地の中に小さな竹藪があって、春になるとタケノコが出てくる。
なので先月(4月)の中旬にタケノコ掘りをした。
こう書くとなんだか田舎暮らしを楽しんでいるように見えるかもしれないが、そうではない。これは人間と竹の生存領域を賭けた戦いなのであるーーと、これは2年前にも書いていた。
とにかく放っておくとどんどん竹になってしまうので、できるだけ間引いておかなければならないのだ。
しかしこの時はまだ少し時期が早かったのか、掘れそうなものは3、4本しかなかった。よく見ると、地面にちょっとだけ頭を出したぐらいのがいくつかあったが、あんまり小さいとかえって掘りにくい。
とりあえずこの時は掘りやすいものだけ掘って、あとはまた後日ということにした。
ちなみに掘ったタケノコは1本だけ食べて、ほかは捨ててしまう。もったいない、ご近所や職場の同僚にでもあげれば? と思うかもしれないが、そんな高度な社交性は私にはない。それに、あまり料理に積極的でない人は、タケノコ1本もらっても持て余すかもしれないし。
ところが、それからは忙しかったりやる気が出なかったりで、なかなか「後日」はやって来なかった。
ようやく2、3日前の休日に重い腰を上げて、タケノコを掘りにふたたび竹藪に入ったのだ。
入ってすぐに「しまった」と思いましたね。
そこにはもうタケノコはなく、成長した「竹」があるだけだった。 遅かった……。
この前は10cmぐらいだったのに、1ヶ月足らずでもう2、3mの高さになっている。竹の成長は早い、早すぎる。
こうなってしまってはもう「掘る」ことはできず、ノコギリで「切る」しかない。けっこうな重労働である。
時期を逃すと物事はよけいにめんどくさくなるという好例だ。
1本だけ食べられる「タケノコ」があったので、鶏肉と一緒に煮物にした。
画像ではあまりうまそうには見えないかもしれないが、味はそこそこ。
煮物を食べ終わったら、この煮汁を使って炊き込みご飯を作る。これがうまい。
そんな休日。
今週のお題「おうち時間2021」