何を読んでも何かを思いだす

人生の半分はフィクションでできている。

とらぬ狸の古本屋

 

前回の記事で「本好き、古本好きの人なら、一度は自分で古本屋をやりたいと思ったことがあるかもしれない」と書いた。

では私はどうかといえば、もちろんやってみたいとは思う。しかしそれは現実的な計画や目標ではなく、夢想や妄想として思い描いているだけだ。「ケーキが好きだからケーキ屋さんになりたい」という子どもみたいな感じ。

でもその妄想が楽しい。

 

まず考えるのは立地、つまりどんな場所に店を構えるか。

少なくともいま住んでいるところは無理だ。田舎すぎる。かといって、大きなビルが林立するような都市もしんどい。(私自身が疲れる)

まあ、大きすぎず小さすぎもしないほどほどの街の、繁華街というほどではないけれどそこそこ人通りがあるところがいい。(「ほどほど」とか「そこそこ」ばかりだけど、妄想だからいいんです)

 

次に店舗。

こぢんまりとした建物でいいのだが、昔風の店舗・住居が一体になった物件はどうかと思っている。店舗と住居が一緒だと仕事と生活のけじめがつきにくい気もするけれど、それぞれに家賃を払うよりは経済的だと思う。

幸か不幸か私は独り者なので、生活スペースは小さくていい。たとえば一階が店舗で、二階が住居みたいな感じの。アパートやマンションだったらそういう物件もあるかもしれないが、できれば一戸建てがいい。イメージとしては、漫画の金魚屋古書店みたいな。 

 

paperwalker.hatenablog.com

 

扱う本は雑多な方がいい。

古本屋の中には特定のジャンルに特化した専門店 みたいなところもあるけれど、なにが出てくるかわからないような店もおもしろい。

同じように、希少で価値の高い「古書」ではなく、珍しくはないけれど自分でおもしろさを発見できるような「古本」の方がいい。(古書の価値がわかるような目利きでもないし)

ただ、専門ではなくても、漠然とした方向性はあったほうがいいかな。 

 

ネットによる通販をどうするか。

店売りだけでやっていければ必要ないが、難しいだろうな。

いまは店舗を持たずに通販だけでやっている人も多い。店舗がなければその分の家賃は浮くかもしれないが、それでも大量の本を保管しておく場所は必要になる。

それから……いや、もうこの辺でやめておこう。

とにかくこんな具合にあれこれ妄想するわけだ。うん、楽しい。

まあ、所詮は素人考えだけど。 

 

しかし、前回も書いたけれど、いま古本屋で食べていくのは難しいことだと思う。

その困難を承知で挑戦するような勇気や情熱や行動力は、私にはない。

別に資産があって、生活の心配がなければやってみたいけど。

そのうち宝くじにでも当たったら……なんて、とらぬ狸のなんとやら。

いや、宝くじ、買ってないけど。 

f:id:paperwalker:20201009232234j:plain