何を読んでも何かを思いだす

人生の半分はフィクションでできている。

雑草食

 

雑草のことを調べていると、ときどき「食べられる」と書かれているものがある。

実際にそういう雑草を採集して食べている人もけっこういるようで、「雑草 食べる」で検索してみると多くの記事が見つかる。なかには動画で食べ方を解説しているものまである。

雑草に限らず、山菜やキノコなど、自然に自生しているものを採集して食べている人をみると、すごいなあと思う。ちょっとかっこいいとさえ思う。

いまの時代、(選り好みしなければ)加工した食べ物が安価に手に入る。それをあえて自然の中から自分で探し出すというのがいい。

 

そういうのを見ると、自分も一度やってみたいと思うのだが、好奇心はあっても勇気がない。

たとえば食あたりになって病院に行ったとして、「なにを食べました?」と訊かれて「雑草……」とは言いにくい。

さらに、万が一あたりどころが悪くて(?)死んだりでもしたら、ご近所さんになんと言われるかわかったものではない。

「ちょっと奥さん、聞きました? こないだ亡くなった○○さん、なんでも雑草を食べたのが原因らしいですよ」

「まあ、ほんと? お気の毒に。よっぽど困ってらしたのね……」

などと言われたらたまらない。

違いますよ! 貧乏だからじゃなくて、あくまで好奇心ですから! と反論したくても、死人に口なしである。

 

前回、庭に生えているカラスノエンドウという雑草のことを記事に書いたのだが、ふと、食べてみようかなという気になった。

自分の家の庭にあるものだし、少量なら大丈夫かなと思ったのだ。

マメ科の植物なので豆の入った「さや」をつけるのだが、時期的にまだ早いので、食べるとしたら蔓状の茎の先端部分か。

ネットの記事を参考にしながら、とりあえず少し採集してみた。

 

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虫食いのないところを探すのがけっこうたいへんだ。

ネットにあるレシピでは、これをかき揚げにするというものが多い。カラスノエンドウに限らず、山菜や雑草はとりあえず天ぷらというのが定番らしい。たしかにうまそうなんだが、私は揚げものはしないのでこれは却下。今回はシンプルに茹でて「おひたし」にしてみる。

で、こんな感じに。

 

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少し麺つゆをかけてとにかく実食。
しかし麺つゆをかけたのは失敗だった。味がよくわからなくなってしまったのだ。まあ、それだけクセのない味とも言えるが。(苦味もなかったし)食感は、少しスジっぽいかな。

もう一度食べたいか、と言われれば、それほどでも……と言うしかないが、調理に工夫が足りなかったのかもしれない。

レシピにはほかにごま油で炒めるというものもあった。みそ汁やお吸いものの具にするという手もある。それから、少し手間がかかるが、乾燥させたものを煎じてお茶として飲むというのも紹介されていた。

いろいろと健康効果もあるようなので、興味がある人は(自己責任で)やってみてはいかが?

 

ああ、そろそろタケノコも掘らなきゃいけないなあ……。

田舎の春はなにかといそがしい。