何を読んでも何かを思いだす

人生の半分はフィクションでできている。

帯状疱疹(2回目)

 

人生で2回目の帯状疱疹になった。

 

先週、背中の方に痒みというか、少しヒリヒリするような違和感を感じた。

なんだろうと思って鏡を見たら、左の肩甲骨の下辺りから脇腹にかけて広範囲に肌が赤くなっている。かろうじて右手が届いたところを触ると、少し凸凹した感じがする。

最初は虫に刺されたのかと思った。自慢ではないが、私の寝床にはダニぐらいなら普通にいる。

しかし、虫刺されにしては範囲が広いし、背中の左側だけというのも不自然だ。

そこでピンときたのが「帯状疱疹」である。

 

実は10年ほど前、40代の初めの頃に一度帯状疱疹になったことがあるのだ。

その時もやはり虫刺されだと思って皮膚科を受診したら、帯状疱疹と言われて驚いた。それで一週間ぐらい通院し、その間にいろいろな知識を得たのである。体の左右どちらか片方にしか症状が現れないというのもその時知った。

ちなみにその時は頭の左側(側頭部から後頭部にかけて)に症状が現れた。いまみたいに坊主頭じゃなかったから目立たなかったけど。

なんとなく帯状疱疹は一度なれば二度はならないというイメージがあったのだが、ネットで調べてみるとそういうわけでもないらしい。

加齢やストレス、疲労などによって免疫力が低下するのがその原因で……なるほど、思い当たるフシがある。というか、思い当たるフシしかない。

 

(「医者からもらったパンフレット」……って「パパからもらったクラリネット」に似てる)

 

今回も10年前と同じ病院に行って、結果やっぱり帯状疱疹と言われた。

思った通りだったので涼しい顔をしていたのだが、その年齢で2回目というのは珍しいとも言われた。さらに先生は、頻繁に帯状疱疹になるようだったら、免疫機能自体になにか問題があるのかもしれないよ、まあ、10年間隔があいているから大丈夫だと思うけどね……などと不穏なことを言いだす。

とにかく患部に軟膏を塗ってもらい、飲み薬を処方してもらう。薬も進化していて、前のよりもよく効くようになっているらしい。

今回の場合、見た目はけっこうひどいことになっているけれど、痛みや痒みというのはそれほどでもないので、痛み止めは出してもらってない。帯状疱疹は、ひどい場合には痛みや痒みで夜も眠れなくなったりするらしいので、私のは比較的軽いやつだったのだろう。

 

薬局に行って処方箋を見せ、待つことしばし、薬剤師さんが申し訳なさそうに「ちょっと高いお薬なんですけど……」と言って薬を出してくれた。

飲み薬は1日1回(2錠)で、これを7日間飲まなければならないのだが、計算すると1回分が800円ぐらいになる。たしかに高い。

これに数日分の病院の受診料を合わせると、ざっと1万円近くのお金が飛んでいく……。

帯状疱疹は痛くないけど、これはイタいなあ……。