何を読んでも何かを思いだす

人生の半分はフィクションでできている。

スミッシングにご用心

 

先日、仕事が終わって帰る用意をしていたところ、携帯に1通のSMS(ショートメッセージ)が入っていることに気づいた。

確認すると、こんな文章が。

 

「お客様がいらっしゃらなかったため、本日の荷物は局に戻りました。」

 

そしてその後にどこかのURLが続いている。

どうやら留守だったために配達の荷物を持ち帰ったことを伝える内容らしいのだが、はて、最近何かネットで買い物をしただろうかと考えたが、思い当たることはない。

この時点でもうすでに怪しいのだが、ひょっとしたら親戚の誰かが何かを送ってきた可能性もあるので、とりあえず家に帰ってポストの中を確認してみた。しかしやっぱり不在通知は入っていなかった。

配達員が荷物を配達できずに持ち帰る場合、紙の不在通知を入れないことは考えられない。また、配達時に在宅かどうかを確認するために電話をすることはあっても、SMSを使うことはないだろう。

というわけで、上のメッセージは詐欺確定である。

こうしたSMSを使った詐欺は「スミッシング」(「SMS」と「フィッシング詐欺」を合わせた造語)とも呼ばれていて、2018年ぐらいから年々増加傾向にあるらしく、いろいろなところが注意を呼びかけている。

 

 

まあ稚拙で杜撰な手口ではある。

しかし、ちょうどネットで買い物をして荷物を待っている場合、しかも家にいないタイミングで上のようなメッセージをもらったら、気になってついそのURLをタップしてしまうかもしれない。

ちなみにこのメッセージが届いていたのは午後1時ぐらいで、勤め人なら会社にいる時間だ。家に帰って紙の不在通知を確認する前に、仕事帰りにそのまま郵便局や営業所に寄って荷物を受け取ろうと思って引っかかることもあるかもしれない。

これからお歳暮の季節になるので、普段ネットで買い物をしない人でも不在で荷物を受け取れないことが多くなるかもしれないが、まずはちゃんと紙の不在通知を確認しよう。

みなさんもご用心を。

 

しかしまあ、そもそも上の文章は日本語としておかしい。

「荷物は局に戻りました」ではなく、「持ち帰りました」とか「持ち戻りました」と言うべきだろう。まずはそこだな。

詐欺自体よりも、そっちの方が気になる。