……と聞いてピンとくる人は、九州にゆかりのある人だろう。
「ブラックモンブラン」は佐賀県の竹下製菓が作っているアイスクリームで、主に九州で販売されている。(関東・関西では特定の店のみ扱っているらしい)
50年以上の歴史を持つロングセラーで、九州で育った人なら一度は食べたことがあるのではないかと思う。
その商品と名前の由来を、自分で要約するのはめんどくさいので竹下製菓のHPから引用させてもらうと、
竹下小太郎前会長がアルプス山脈の最高峰「モンブラン」を目の前に眺めたときの、「この真っ白い山にチョコレートをかけて食べたらさぞ美味しいだろう」との思いをアイスクリームの名称に取り入れたものが「ブラックモンブラン」です。当時のアイスといえば、ほとんどが着色料で色付けした水に甘味料などで甘みをつけただけの駄菓子っぽいものだったのですが、バニラアイスにチョコレート、クッキークランチといった洋菓子風の高級感をもった「ブラックモンブラン」に子供たちは惹かれたようです。
ということらしい。(名前の由来はちょっと後付けっぽいけど)
私が小学生の頃は一本50円だったと思う。
家の近所にある、食料品を扱う小さな店に買いに行っていた。
当時は決まったお小遣いというのがなく、欲しいものがあれば基本「おねだり」だったので、そうしょっちゅう食べられるわけではなかった。
このアイスは「アタリ」付きで、当たりが出るともう一本もらえる。木製のバーに絵が3つ印刷されていて、同じ絵が揃うと当たりだったと思う。上から順に食べていくと、バーに1つ目の絵が現れ、2つ目も同じ絵で、これは! と思うと3つ目でハズレ……とか、まあ、単純なゲームなのだが、子どもには楽しかった。
たまに当たりが出て、近所の店に交換に行くと、そこのおばちゃんが「あら、よかったね」と言ってくれて、それがなぜだかちょっと誇らしかった。
そういう「ブラックモンブラン」だが、もう30年以上食べていないような気がする。九州の外にいたわけではないし、なぜというわけでもないのだが。
……と、こんなことを書いていると、どうにも食べたくなってきたので、さっそくちょっと離れたコンビニまで行って買ってきた。(こういう行動だけは早い)
現物はこちら。
写真を撮っていると溶けそうになってきたので、あわてて食べる。
うん、うまい。うまいんだけど……。子どもの頃に食べたものの方がおいしかったような気がするのは、やっぱりノスタルジーなんだろうなあ。
ちなみにバーの絵柄は、
こういうのはアタリが出るまでやりたくなってしまう。
しかし、もし当たったとして、いい歳したオッサンがアタリを持って「もう一個ちょうだい!」というのは、さすがにちょっと……。
今週のお題「わたしのイチ押しアイス」