何を読んでも何かを思いだす

人生の半分はフィクションでできている。

屋根が欲しい

 

18歳で車の免許を取ったのだが、車には乗らず、ずっと原付に乗っている。

で、いまさらこんなことを言うのもアレなんだが……屋根が欲しい。

 

バイクの最大の敵は雨である。

これさえなければ、こんなにいい乗り物はほかにないと思っている。

雨の時は当然カッパを着用するのだが、これが意外にめんどくさく、また着心地がいいものではない。特に走行中の突然の雨は困りものだ。ちょっとでも雨雲がある時は用心のために持っていくのだが、うっかり忘れてしまったり、さっきまで晴れていたのに急に降り出したりと、常に雨のリスクがある。

若い頃は夕立でずぶ濡れになっても、これもまた一興、などとのんきなことを言っていられたが、歳をとるとただ惨めな気持ちになるだけだ。

そんな時、屋根さえあればなあ、と思う。

 

しかし、日本で屋根付きのバイクといえばほぼ業務用である。仕事以外で屋根付きに乗っている人を見たことがない。

実際に市販されている屋根付きバイクもホンダの「ジャイロキャノピー」(ピザの宅配などでよく見るアレ。3輪)ぐらいではないのか。

 

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ジャイロキャノピー(画像はホンダのHPから拝借)

 

海外のメーカーでは、イタリアのアディバというところが屋根付きスクーター(125cc以上)を作っていて、これがかっこいい。またベンツやBMWといったところも作っているらしい。

しかしこういう外車は新車で数十万円する。(ちなみに「ジャイロキャノピー」も新車で50万以上する)日本には軽自動車という便利なものがあるので、屋根付きバイクに何十万も出すぐらいなら、中古の軽でも買った方が実用的といえる。

ネットを見ていると、バイクショップなどで独自に屋根付きにカスタマイズしてくれるところもあるようだが、値段の割にはデザインがいまひとつのような気がする。

なかにはDIYで自分で屋根を作ったという強者もいたが……感想は控えたい。

たぶん日本のメーカーがその気になれば、かっこいい(あるいは、オシャレな)屋根付きバイクを作るのは難しくないと思う。そうしないのは需要が見込めないからだろう。

何かのきっかけで屋根付きバイクが流行らないかなあ、と思うのだが。

 

ところで、実はアマゾンで、自分で取り付けられる原付用の屋根を売っている。値段は5千円ぐらいと安い。これなら私でも買えるのだが……なんというか、イメージとしては、コンビニで売ってるビニール傘の延長のような商品だ。

これを実際に装着して走り、レビューしている動画を何本か見た。それぞれメリット・デメリットを説明しているのだが、みんなが異口同音に言っているのが目立って恥ずかしいということ。

うん、それ、わかる。

問題は値段や実用性ではなく……勇気?

 

今週のお題「わたしと乗り物」