こんな夢を見た。
どこかの大きなお屋敷の一室に、お馴染みの「ルパン三世」一味が集まっている。どうやらこの屋敷にある「お宝」を狙っているようだ。
しかし私は彼らの仲間ではない。
私は、彼らと同じ「お宝」を狙う別の怪盗の仲間である。
白髪をきっちり撫でつけ、執事の服を着ている70歳ぐらいのロマンス・グレー(死語?)、それが私だ。
漫画やアニメでよくある、若き主人を補佐する「お目付役の爺や」的存在である。その若き主人が怪盗で、私は表の生活でも、裏の仕事でも彼をサポートしている。
今日、彼は客としてこの屋敷のパーティーに来ており、隙を見てどこかに隠されている「お宝」を盗むつもりなのだ。私もお供の執事として一緒に屋敷に潜入している。
私は屋敷の敷地の中の雑木林にある物置小屋のようなところにいて、小型無線機で何か主人に報告している。「お宝」の場所を探っているのである。
しかし小屋を出ると、木の陰からスーッと黒いスーツを着た男たちが10人ほど現れてこちらに近づいてくる。この屋敷に雇われている用心棒だ。
しまった、囲まれた……と思ったところで目が覚めた。
寝ぼけた頭でトイレに行って、時計を見ると、起きるにはまだ早すぎる時間だ。
布団に横になると、すぐにまた眠りに落ちた。
私は草原のようなところにいる。なぜそんなところにいるのかはわからない。
すると向こうの方から黒い服を着た男たちの集団が現れる。
私は彼らが「悪の組織」だということを知っている。
まあ、それはいい。不可解なのは、彼らのリーダー格の男が、ジャッキー・チェンの初期のカンフー映画に出てくるラスボスみたいな格好をしていることである。
つまり、背中まで伸ばして切り揃えた長い髪、足元まである丈の長い中華服(?)、手には鉄扇を持ち、憎々しげにニヤリと笑っているのだ。
どういう設定だろう。ちなみに私は普通にTシャツとジーンズなのだが。
唐突に場面が変わって、私は巨大な洞窟のような地下空間にいる。どうやらここは「悪の組織」のアジトで、私は捕まってしまったらしい。なんとなく昭和の「仮面ライダー」の敵アジトっぽい雰囲気がある。
しかし、確かに捕まっているという自覚はあるのに、体を拘束されているわけでもなく、見張りも付いていないので、普通にその辺りを歩き回る。
すると、工事現場にあるようなプレハブの事務所を見つける。
中を覗くと、2、3本の長机が置いてあり、それぞれに数台ずつパソコンが設置されている。そのパソコンに向かって、「悪の組織」の戦闘員たちが黙々とデスクワークをしている。
ああ、こういう地味な仕事もちゃんとやるんだと、妙なところで感心していると、突然けたたましい非常ベルの音が……目覚ましアラームが鳴って、目が覚めた。
私はのろのろと起き上がり、顔を洗いにいく。
ぼんやりした意識でさっきまで見ていた夢を反芻し、その意味するところを考えてみようとするが……まあ、いいか。
とりあえず「悪の組織」に捕まらないように気をつけよう。