このあいだのゴールデンウィークにカレンダーを見ていて、ふと思った。
5月4日っていつから「みどりの日」だっけ? 以前は「国民の休日」という日じゃなかったっけ?
検索してみると2007年(平成19年)から「みどりの日」になっている。
それ以前、1989年(平成元年)から2006年(平成18年)までは旧「天皇誕生日」の4月29日が「みどりの日」だった。その4月29日が「昭和の日」になるというので5月4日に移動したのだ。
そうだそうだ、思い出した。「昭和の日」ができたとき、「なんだか適当な祝日だなあ」と思ったのだった。
最近の祝日はどうもよくわからない。
とりわけ2000年以降にできた新参者の祝日にはいまだに馴染めない。
「海の日」とか「山の日」って、なんか適当すぎる。
馴染めないといえば、月曜日を祝日にする「ハッピーマンデー制度」というのにもいまだに馴染めない。(その名前もどうかと思うが)
祝日がそんなに流動的でいいんだろうか。
私の頭の中では「成人の日」はまだ1月15日だし、「体育の日」は10月10日のままだ。
と思っていたら、「体育の日」はいつのまにか「スポーツの日」になっていた。
もうなにがなんだか……。
次はどんな祝日ができるだろうか。
例えば5月5日は「こどもの日」だが、これはもともと「端午の節句」であり、一般的には男の子の日である。男の子の日が祝日になっているのに、女の子の日である「雛祭り」が祝日になっていないのはジェンダー的にけしからん! ということで3月3日も祝日になるかもしれない。
「こどもの日」があるのなら「おとなの日」もつくってくれ、というのはさすがに大人気ないか。
「海の日」「山の日」があるのなら次はやっぱり「空の日」か。あるいは『ガンダム』っぽく「宇宙(そら)の日」とか。
「勤労感謝の日」があるのなら「怠惰の日」も欲しいところだ。
まあ冗談はさておき、結局のところ名目はなんでもよくて、とにかく休日(できれば連休)が増えればいいというふうになっているのではないか。
昭和23年に公布された「国民の祝日に関する法律」(祝日法)の第一条は、祝日を次のようなものだと定義している。
自由と平和を求めてやまない日本国民は、美しい風習を育てつつ、よりよき社会、より豊かな生活を築きあげるために、ここに国民こぞつて祝い、感謝し、又は記念する日を定め、これを「国民の祝日」と名づける。
こういうのは「建前」だと言ってしまえばそれまでだが、最近の祝日はこういう定義に対していささか軽すぎはしないだろうか?
例えば、もし「憲法記念日」に人格があったら、こんなふうに苦々しく思っているかもしれない。
「まったく、最近の若い祝日ときたら……」