何を読んでも何かを思いだす

人生の半分はフィクションでできている。

適度な物欲

 

普段はロー・テンションで、路傍のお地蔵さまのように静かに生きている私でも、ときどき元気ややる気を出さなければならないときがある。(主に仕事の繁忙期とか)

そういうとき、どうやってモチベーションを高めればいいのか、いまいちわからない。

 

たとえば幼い子どもがいる父親なら、仕事でくたくたになって帰ってきても、子どもの寝顔を見れば「よし、明日もがんばろう」という気になるのかもしれないが(月並みなイメージですいません)、あいにく私には妻子の持ちあわせがないのでこの手は使えない。

誰かのために、という人間らしい動機がないのなら、結局自分のためにがんばらなければならないのだが、そうなるとやはり物欲に頼らざるを得なくなる。いわゆる「鼻先のニンジン」というやつだ。

とはいえ、その物欲もちょっと頼りない。

 

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大きなところから考えてみると、まず住居。

家を買うための頭金を貯めるとか、ローンを繰り上げ返済するとか、住宅のためにがんばって働いている人は多いと思う。

しかし私の場合、すでに持ち家に住んでいるので購入を動機にはできない。だいぶあちこちガタがきているので、リフォームというのは考えられるが、そもそも家なんて雨風をしのげればいいぐらいに思っているので動機にはなりにくい。家具に対するこだわりもない。

家の次に大きな買い物と言われるのは車だが、これも欲しいとは思わない。多少の不便はあるが、1人なら原付移動で充分だ。なにかの理由でどうしても必要になれば、中古の軽自動車を買う。いわゆるいい車に乗りたいとは思わない。

年に1、2度旅行とか? 出不精なので論外。

最新の家電やPCにも興味はない。服も、昔のアニメの主人公のように、毎日同じ服を着ていても気にならない。高価なものを食べたいとも思わないし、食べたとしてもあまり味がわからない。

改めて書き出してみると「なんだ、この生活は?」と思いますね。衣食住に関する物欲が弱い。

こんなに物欲がなければ、お金が貯まってしょうがない、と一度言ってみたい。

 

そんな私が唯一強く物欲を掻き立てられるのは本ぐらいのものだ。(こんなことばっかり言ってる気がするが)

しかし、最近は新刊が高くなってきているとはいっても、本一冊の値段などたかが知れている。元気ややる気を出すほどの動機にはならない。だから何冊も買う、いや、買わなければならない。

こうして私は「生きていく力」を絞り出すためにしかたなくたくさんの本を買っているわけです。

そして積読がたまっていく……。

  

今週のお題「元気の秘訣」